土木施工管理技士の資格について

土木工事に携わっていて、現場でより活躍したいという場合には土木施工管理技士の資格を取得することがおすすめです。

しかし、取得には実務経験が必要だったり、年齢に制限があったりと、様々な条件があります。



✏土木施工管理技士資格を取得するための試験


土木施工管理技士技術検定制度は国土交通大臣指定期間が実施する国家資格です。

1級と2級があり、それぞれ第一次検定と第二字検定があります。

第一次検定が学科の試験であり、第二次検定が実務の試験です。

土木施工管理技士資格を取得することによって、それぞれの級に当てはまる『監理技術者』もしくは『主任技術者』となることや、営業所ごとに配置する『専任の技術者』となることができます。



✏土木施工管理技士資格の試験日


2級土木施工管理技士の試験は、令和6年度・6月と10月の2回行われました。

6月に行われる前期試験では、第一次検定しか行われませんが、10月の後期試験では、第一次検定と第二次検定のうち受験したいものを受験すること、またどちらも受験することができます。

一方で1級は、第一次検定が7月、第二次検定が10月に行われます。

出願の期間がどちらも受験日よりもかなり早くなっているので、受験の準備は早めにしておくことが必要です。



✏土木施工管理技士を取得することでのメリット


《昇進につながる》

土木施工管理技士を取得した場合、2級では『主任技術者』、1級では『監理技術者』として認められます。また、各工事現場での『専任の技術者』としても認められます。

そのため、資格を取得することによって責任のある立場で工事に関わることができるようになり、昇進につながりやすいということがあります。

経営者側から見ても技術者として高く評価されるため、貴重な人員として、現場などでも評価してもらうことができるようになります。

資格取得者、特に1級の資格取得者を現場に配置することによって、経営審査においても高く評価されるため、会社においても資格を取得しているという事実自体に手当が出る可能性が高いです。

キャリアアップを狙いたいという方にも土木施工管理技士の資格取得はおすすめです。


《大規模工事に関わることができる》

土木施工管理技士1級を取得した場合、『監理技術者』として認められます。

監理技術者は5,000万円(建築一式工事の場合は8,000万円)以上の下請契約がかわされた工事に対して必ず設置しなければいけないため、資格取得者、その中でも上の級の資格取得者のみが関われる工事などがたくさんあります。

現在では、試験制度の改定により、第一次検定に合格したあとに、技士補として活躍の場を探すことも考えられるので、ぜひさまざまな工事に関わって経験を積んでいきましょう。




✏土木施工管理技士の受験資格


【2級土木施工管理技士の受験資格】

令和7年度 受験資格要件


第一次検定

*17歳以上(受験年度末 時点)


第二次検定

2級第一次検定合格後、実務経験3年以上(建設機械種目については2年以上)

1級第一次検定合格後、実務経験1年以上


※「第一次検定合格」については、令和3年度以降の第一次検定合格が対象、また「2級第二次検定合格」については、令和2年度以前の2級技術検定合格も対象です。


第二次検定に関し、上記と同等に認められる受験資格要件

第二次検定

技術士第二次試験(建設部門、上下水道部門等)合格後、実務経験1年以上



【1級土木施工管理技士の受験資格】

令和7年度 受験資格要件


第一次検定

*19歳以上(受験年度末 時点)


第二次検定

1級第一次検定合格後

・実務経験5年以上

・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上

・監理技術者補佐としての実務経験1年以上


*2級第二次検定合格後

・実務経験5年以上(1級第一次検定合格者に限る)

・特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上(1級第一次検定合格者に限る)


※「第一次検定合格」については、令和3年度以降の第一次検定合格者が対象、また「2級第二次検定合格」については、令和2年度以前の2級技術検定合格も対象です。


第二次検定に関し、上記と同等に認められる受験資格要件

第二次検定

技術士第二次試験(建設部門、上下水道部門等)合格後、実務経験5年(特定実務経験1年を含む場合3年)以上



1級土木施工管理技士の新しい受験資格として、第一次検定に実務経験が必要なくなったことで、年齢制限のみとなり、若い方への受験のチャンスが広がりました。



✏土木施工管理技士の勉強方法


第一次検定、第二次検定ともに、まずはどのような問題が出るのかを把握することが必要不可欠です。問題集や通信講座などを利用して、土木施工管理技士の資格取得に必要な知識を蓄えましょう。ある程度問題形式や知識などを身につけることが出来たら、過去に出題された問題を利用しての勉強がおすすめです。問題の傾向などは過去に出題された問題を研究することによってかなりつかみやすくなるので、積極的に取り組むようにしましょう。

第二次検定では、実務に関する試験が行われます。そのため、実際に工事などに関わることによって知識を得ることができます。問題集などの演習と、実務での経験を併用して試験対策をすることによって、より効果を感じることができます。




土木施工管理技士の資格を取得することで、現場の責任者になることができたり、昇進や昇給ができたりと、さまざまな良いことがありますので、是非トライしてみましょう👍